DVDドライブ交換に挑戦 〜RD-XS38〜 
我が家の録画機は、HDD内臓DVDレコーダーが3台、VHSビデオデッキが1台存在する。これだけを言えば、我が家は金持ちだなぁ…、と思われがちだが、実際にはそうではない。
 
そんな前置きはともかくとして、我が家のDVDレコーダーは一貫して東芝製。最初に買ったのが2002年の12月、以降1年おきに故障を繰り返してその度に新型を購入しており、今回で5台目となっている。東芝製のDVDレコーダーはなぜかDVDドライブ故障や、HDDフリーズによる読み書き不良→初期化という不具合がかなり多い。初代、2台目は2度の故障・修理を経て売却or廃棄され現存しない。
 
現在は3代目のRD-XS38、4代目のRD-XD72D、5代目のRD-E301が現存する。今回は、3代目のRD-XS38の不具合及び修繕について紹介する。
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これが我が家で3代目に買った東芝RD-XS38。アナログ2チューナー搭載で2番組同時録画(東芝用語で「W録」と言う)に対応。デジタルチューナーは搭載されていない為に2011年以降は外部チューナーが必要。デジタルチューナー搭載のRD-XD72DやRD-E301を買った今となっては存在意義が薄いようにも思われるが、200GのHDDもまだまだ使用できるので、なかなか捨てがたいというのはある。
RD-XS38は2006年2月に購入。それまで使用していたRD-XS30(初代)とRD-XS31(2代目)が立て続けにDVDドライブの認識・書き込みの不具合が多発(しかもこれで2度目)、しかも両方とも既に保障期限切れで修理は有償。両方直すとなると合計3万円(XS30が22000円、XS31が東芝自社製ドライブの為か7500円)もかかる上、XS31の東芝製ドライブが1年足らずで故障するというかなりの欠陥品、しかもそれに対する対策も施されておらず、修理してもまた同じように故障する確立大。それならば新品1台購入した方が安くつく。そう結論づけてXS38を購入した。
 
(その後、やはりXS30とXS31のドライブ故障に納得いかず、修理センターに抗議の電話をする。最初はサービスの対応も悪く私の無償修理に対するクレームにも耳を貸そうとしなかった。責任者を呼び出し、折衷案によりようやく2台修理分の半値(15000円)で修理してもらえた。XS31はその後すぐに売却する。)
 
XS38は松下製ドライブ採用により、XS31のようなDVD-RAM書き込み時にブロックノイズ発生→再生不能に陥るという不具合は無くなった。と安心していたのも束の間、2006年10月にDVD-RAM書き込み中にフリーズ、強制終了し再起動。その後にDVD-Rに書き込みしようとするとERR14が出て書き込みが止まってしまう。3代目にしてまたDVDドライブの故障かい!その時は保障期間内だったので無償修理してもらう。
 
2006年12月にXD72Dを購入し、DVD-R書き込みのメインはしばらくそちらに移るのだが、2007年6月にスカパー契約、そちらの録画にXD72Dが取られる事から、再びDVD-R書き込みの作業はXS38に移行する。
 
そして2008年1月、2度目のDVD-R書き込み不能の故障発生。奇しくもRD-E301を購入して1週間後の出来事であった。既にE301があるのだからXS38は不要…、と言いたい所であるが、E301はデジ×アナのW録にしか対応しておらず、W録を使用すれば片方はハイビジョン録画しかできず、HDDの容量がすぐになくなる。アナログながら標準録画ができるXS38もまだまだ捨てられない現状である。かと言って、保障期限が切れているので25000円もかけて修理するのも億劫である。
 
そんな時、あるHPを見ているとRD機のドライブを自分で交換できるという事を目にする。そうだ、それだ!!私はPCを自分で組み立てた事は無くても、自作PCのドライブやHDDを交換した事がある。私にだってできる筈だ。
 
本当に前置きが長くなってしまったが、XS38のドライブ交換に挑戦しました。その模様を下記にレポートさせていただきます。
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XS38に搭載されたDVDマルチドライブは松下製のSW-9574。何とこのドライブは既に生産を終了し、現在店頭にもほとんど在庫が無いとか。オークションで中古を手に入れるしか無いのか…、そう思いながらソフマップ神戸店をうろうろしていたら、写真のバッファローDVSM-CX516IU2を発見。外付けDVDマルチドライブだがその中身は何と、松下製SW-9574だったのだ。何て運が良いのだろう…。値段も10800円で手頃である。即効購入、家に持ち帰った。
 
そして修理開始。その前に、DVDドライブの外側ケースを外さなければならないのだが、どこを探してもネジがない。もしかして、はめ込み式…?どうやって外すんだ?
 
マイナスドライバーを隙間に突っ込み、破損覚悟ではずす。そしてカチッという音と共にケースは真っ二つ。破損させる事なく無事にケースを外す事に成功した。
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次に、DVSM-CX516IU2の中身、SW-9574を取り出す作業。毎度の事ながら、電源とATAケーブルが硬くてなかなか抜けない。苦心しながらも、ケーブルを外す事には成功。本当、ここまででも手が痛む…。
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いよいよXS38のケースを取り外し、DVDドライブの交換作業に取り掛かる。ぎっしり詰まった部品、配線ケーブルにうんざりしそうであるが、ひるまずに挑戦。ドライブを固定している取り付け金具が台座のように取り付けられているので、その3箇所のネジ留めをゆるめ、本体からはずす。それ自体はものすごい簡単な作業なのだが、問題はHDDと隣接している部分のネジである。ここが+ドライバーが入りにくい上、ネジを落っことしそうな難関の場所である。現に私もネジを機械の中に落としてしまい危うく紛失しかけてしまった。ここもやはり苦難の末、DVDドライブ取り外し成功。
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DVDドライブを取り外し、新旧比較。左下写真の上に写っているドライブが新品、下がXS38に搭載されていた旧品である。右下写真で新品に取り付けられた上蓋を外す。良く見ると、トレーの色が違うのに気付く。型番を見ると旧品はSW-9574-E、新品はSW-9574-Cとなっている。何か細かい違いがあるのだろう。でも、同じドライブで性能に問題はないとの事。続けて、新品をXS38に取り付ける。ここでもネジをHDDとの隙間に何度も落とすというアクシデントがありながらも無事に取り付け成功。本体の蓋も取り付け、修理は無事に終了。
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コードを接続し、ドライブを開閉してみる。素人工事ながらも、トレーはちゃんと開く。ここである事に気付く。トレー内のディスク引っ掛け爪の形が変わっているのである。左写真は今回交換した新品、右写真はE301のDVDドライブであるが旧品はこれに準じている。ディスクの入れ方が分からない。最初はディスクをそのまま乗せてトレーを閉じるが、ディスクを認識しない。乗せても爪が浮いている。ならば爪の中にディスクを入れるのか…。でも、ディスクがなかなか入らない。説明書を見ようとしても、載っていない。色々試していると、ディスクを奥へ押し込んで入れて、爪へ引っ掛ける事が出来るということに気付く。そしてトレーを閉じる。DVD-R認識成功。そしてVIDEOモード書き込み…。無事に成功。ほっと胸をなでおろす。
 
修理にかかった費用はディスクドライブ代の10800円、修理期間はたったの1時間。我ながら早く安く仕上がったと思う。メーカー修理で店に持って行くと1週間、出張修理を依頼すれば早いがそれでも依頼して最低1日。代金は25000円かかる。場合によっては保障期間外でも無償になる事もあるとか。でもそれだけ、東芝のDVDデッキの故障が多発している証拠でもある。
その後
 
順調よく書き込み・再生が行われていたRD-XS38だったが、2008年2月にスカパーを設置、同仕様の高性能版でスカパー連動機能対応のRD-XS57を中古で格安購入。それによりRD-XS38は売却されました。オークションによる個人売買による売却の為、遠いどこかで第二の活躍をされている事でしょう。
最後に…
 
自作PCを組み立てた事のある人、あるいはそのドライブを交換した事のある人にとっては比較的簡単な作業だと思われる。でも素人の人にはかなり困難を極める作業であるので、あまりお勧めできないと言えよう。そして、自己修理は思わぬ破損のリスクも伴うので、作業はくれぐれも慎重に。そして、保障期間内なら時間はかかってもなるべくメーカー修理をお勧めする。期間内に分解して、それで破損してしまったなら、保障がきかなくなってしまうからである。あと、自己修理=改造となるので中古品として店に売却処分もできなくなる、そのようなリスクも覚悟すべきであろう。
 
以上、RD-XS38 DVDドライブ交換に挑戦 をお送りしました。