列車案内〜阪急電車〜
阪急電車では主要駅に種別/行先を表示した列車案内表示器を設置している。一昔前はフリップ式が主流で、他社でLED表示器が普及しても色の表現力や視界性の点からフリップ式にこだわっていた。一方で支線駅は行先が少ない為に行灯式が残っていたが、阪神大震災での伊丹駅倒壊、建て替えを機に初めてLED表示器(3色LED)を採用。以降、本線主要駅向けにもフルカラーのLED表示器が登場し、フリップ式を順次置き換えて現在に至る。
 
 変り種としては、梅田駅のコンコース用表示器が挙げられる。昭和48年の駅舎完成当時はかつての阪神元町や尼崎に見られた幕式表示器を設置、平成になって液晶表示による「ラガールビジョン」に置き換えられた。液晶の寿命から平成19年に惜しまれつつ撤去され、LED表示器に置き換えられた。ホーム用は通常の表示器(フリップ→フルカラーLED)である。
LED式列車案内表示器
西宮北口駅 神戸本線のりばのLED案内表示器。左写真のような番線別の2行(1行行先、1行備考欄)表示と、右写真のような方向別4行(3行行先、1行備考欄)表示がある。列車接近表示は搭載されず、別の表示器にて対応。行先や備考欄までフルカラーLEDになっているのが他駅との違いである。4行表示の場合、最初の1行と備考欄が全面フルカラーLEDで、3行目と4行目は種別のみフルカラーLEDとなる。
宝塚線 ホーム用のLED表示器(左写真 十三駅、右写真 山本駅)。 通常は3行表示で行先、備考欄、接近表示の順に表示される。種別部分のみフルカラーLEDで他は3色LEDとなる。英字との交互表示は当初は設定されていなかった。山本駅のは時計表示が省略されている。
列車接近表示器(中山駅)。阪神電車を見習って、通常駅に設置。果たして全駅に設置されるだろうか?列車の来ない時間は文字広告、接近時は3駅前から案内するのは阪神と異なる部分。 コンコース用LED表示器(河原町駅)。省スペースにまとめているのがLEDならでは。
支線用のLED表示器(左上:西宮北口駅、右上:箕面駅、左下:伊丹駅)。普通主体(たまに準急もあり)ゆえ、種別表示も3色LEDでまかなわれている。各駅で仕様がバラバラ(箕面駅のはほぼ標準仕様に準じているのに対して、西宮北口駅のは行先がなぜか緑色、伊丹駅のは初期に設置された為か、書体が明朝体、オレンジ一色で暗い)である。
フリップ式列車案内表示器
通常のフリップ式案内表示器(上:雲雀丘花屋敷駅、下:高槻市駅)。フリップのコマの多さに合わないくらい、阪急線内は行先のバリエーションが少ない。その為か、同じ内容で新旧表示が混在している(例:急行色の反転、英文字の大文字と小文字の違い…etc)
三宮駅のフリップ式案内表示器は行先2段備考欄1段の大型表示が各ホームに設置される。豪華な造りの割りには行先パターンが少ない為、宝の持ち腐れ感は否めない。
行灯式列車案内表示器
支線用の行灯式案内表示器(左:桂駅、右:南千里駅)。旧式ながら表示内容は英字併記になり、大事に使用されている。一部駅ではLED表示器に置き換えられている所もあり、この風景がみられるのもいつまでだろうか?
過去の列車案内表示器
梅田駅コンコースに設置されていた、ラガールビジョン(液晶表示)。従来の幕式に代わって設置されていた。列車案内や文字ニュースを表示し、阪急の名物であった。設置コストが高かったにもかかわらず、液晶の寿命で惜しまれつつ廃止され、LED表示器に置き換わったとの事。英文字の小文字化が進む中、最後まで大文字のままだった。
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