阪神電車
阪神電車では主要駅に種別/行先を表示した列車案内表示器を設置している他、文字情報兼列車接近/発車表示器(LEDタイプ)を各駅に設置している。駅によりフリップ式と幕式の2種が混在していたが、平成3年にLED式列車案内表示器(3色LED)が登場し、ほとんどの駅の旧式表示器を置き換えていった。さらに西宮駅が高架化された平成10年、同駅に初めてフルカラー対応のLCD液晶式列車案内表示器が登場し、現在こちらがメインになりつつあったが、西大阪線(平成21年3月より阪神なんば線へ改称)難波延伸&近鉄直通を目前に控えた平成20年9月、尼崎に種別表示のみフルカラー対応のLED表示器が登場し、唯一残った幕式表示器は消滅した。現在も甲子園駅で残るフリップ式表示器も置き換えが迫っており、目が離せない。
LED式列車案内表示器(フルカラーLED)
阪神なんば線開業(西大阪線の難波延伸)に向けて新設置されたフルカラーLED表示器(尼崎駅 ホーム用)。種別表示部分のみのフルカラー化だが、全体的に文字が明るく見やすくなっている。配列は従来の3色LEDやLCD表示器を基本としている。LCD表示器では下段の種別表示が2文字の略称でしか表示できないのと、英字変換しないという制限があったのが解消されている。従来型のLCD表示では前記のような理由の割にコストがかかるとの事。大阪市営地下鉄などのテレビ型液晶表示と比較検討した結果、LED表示を採用したとの事。
フルカラーLED表示器(尼崎駅 コンコース用)。各方向に1機ずつで3列車ずつ表示できるのはいかにも現代風。
LCD液晶式列車案内表示器
主要駅に備わるLCD液晶式案内表示器(西宮駅)。各のりばに設置され、それぞれ2段まで表示される。正方形の小さな液晶パネルを繋いで1行表示としている為、せっかくのフルカラー表示が安っぽく見えてしまう上、表示上に制約がでてしまいフリーパターン性に欠けてしまうのが弱点である。
元町駅のLCD液晶式案内表示器。阪神梅田行き普通の折り返し設定がある以外はほぼ中間駅構造の為、列車案内が1行表示となる。
LED式列車案内表示器(3色LED)
主要駅に備わるLED案内表示器(梅田駅 左はコンコース、右は駅構内用)。コンコース用は大きな表示盤に行先案内4段、その他案内が1段表示され、存在感がある。横にはフリーパターン表示があり、絵を交えた案内が表示される。構内用は上写真のLCD式と表示パターンが一緒である。各駅に備わる文字情報兼接近/発車案内表示も組み込まれている。
フリップ式列車案内表示器
フリップ式案内表示器(甲子園駅)。幕式と共に阪神電車主要駅案内表示器の代表的存在だったが、三宮や梅田などの主要駅がLED表示器に置き換えられ、現在では甲子園駅で唯一生き残る。種別/行先は元々漢字表記のみだったが、英字併記のものに改められ、今も活躍中である。
その他案内表示器
中間駅に設置されるLED式文字情報兼接近/発車案内表示器(岩屋駅)。列車の来ない時間、あるいは長時間停車中は沿線案内などの文字情報、列車接近時は「電車が来ます(通過します)」、発車時は「電車が発車します」などを表示するシンプルなもの。平成2年頃に武庫川線除く全駅(一部駅では3色LED案内表示器に組み込み)で設置され、同時に接近・発車合図がメロディ化されている。
片面ホームでの誤乗防止用LED式行先案内表示器(大物駅)。過疎ダイヤである西大阪線において高架化工事などで用地確保を安く抑えたい為に一部単線化され、その時に一部駅も単線化される事があり、車両の側面表示器が一部未整備(赤銅車には普通用行先表示のコマがない)という関係で期間限定で設置されている。ダイヤ上では尼崎か西九条しか表示しないものの、無くてはならない存在である。JRなどの単線片面ホームなどでは是非欲しい装備である。
過去の列車案内表示器
動画
 
梅田行きホーム(wmvavi)
姫路方面ホーム(wmvavi) 
幕式案内表示器(1段目2枚:元町駅、2段目以下:尼崎駅)。電車の方向幕と同じ要領で、幕がクルクル回って表示が切り替えられる。1枚の幕を両面で使用している関係上、切り替え中に上下逆さまに表示されたり、行き過ぎたりといったシーンも見られる。ダイヤ改正で行先の追加・変更には幕自身の交換を余儀なくされるこの表示器、LED式全盛期では健在だったがLCD式の登場と共に置き換えられ、尼崎駅で唯一長らく残っていたが、平成20年9月にフルカラーLED表示器に置き換えられて消滅した。西大阪線関連については、コンコース用が 普通 西九条 と表示されるのに対し、ホーム用は青地白抜きで「西九条方面」(のりば案内標識の代わりとして使用)と表示されていた。
行灯式列車種別案内表示器(大石駅)。かつての山陽電車始発駅(現在も回送列車がここで折り返す)である為、阪神の普通、山陽の特急といった表示がされていた。山陽電車の大石折り返しの定期列車が消滅した後も細々と使用されていたが、ほとんど存在意義のない表示器ゆえ、平成18年頃に撤去されてしまった。
かつての春日野道駅に設置されていた行灯式列車接近警告表示。地下の狭い島式ホームで列車通過時は大変危険である為に、トンネル壁面に設置されていたが、改良工事により広い相対式ホームに改築されて、この表示はお役御免となった。
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