JR115系(JR西日本)
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TOP画像:岡山電車区115系A08編成(撮影 2000年8月)
姫路駅で発車を待つ岡山行き普通。115系といえばやはり、前面Uカットの湘南色でしょう。
どんな車輌か
 昭和37年に登場した、111系を基本としながら勾配地区に対応した3扉セミクロスシートの直流近郊型電車である。東北地区などの寒冷地で使用開始され、中央本線や山陽本線にも投入された。国鉄時代は111系・113系同様、緑と橙のツートン(湘南色)と、青とクリームのツートン(横須賀線色、スカ色)の2種類が存在するが、前面は貫通扉を中心にUカットであるのが111系・113系との違いである。国鉄末期以降は各線区に合わせた塗装パターンも登場している。長年に渡って製造された為にバリエーションが豊富な上、JR化後も改造によりさらにバリエーションが増えている。JR化後の新車に追い出される形で初期車を中心に数は減らされつつあるが、一部に延命・リニューアル工事を受けているものもあり、まだまだ活躍が期待される。
 
JR西日本の115系
 JR西日本に配置されている115系は、初期型の0番台、ユニット窓化された300番台、耐寒設備強化された1000番台、シートピッチを拡大・耐寒設備省略した2000番台、2扉クロスシートの3000番台、117系中間電動車から改造された3500番台が存在する。110km/h対応は+5000番化・ブレーキ改造は+500番化されている。又、300番以降のM-Mユニットに運転台を取り付けて2連ワンマン化改造された物も存在する。平成9年以降になると室内を223系並みに改装、窓枠の交換や塗装変更(113系リニューアルと同一塗装)など、大規模なリニューアル改造を受けた物も登場している。山陽本線岡山・広島・下関地区、山陰本線福知山・米子地区の山陰本線電化区間を基本に走る。かつて京阪神地区快速に113系と共に走る姿も見られたが、223系の相次ぐ増備により姿を消している。非冷房だった初期車の多くが廃車されたが、まだまだ勢力は衰えないといった所である。
 平成22年より、JR西日本所属の国鉄型塗装車の1色塗装化により、岡山・広島地区の115系は黄色1色化されている。
 
 
2010年現在の配置
 
福知山電車区
 福知山線(篠山口〜福知山)、山陰本線(園部〜福知山〜城崎温泉間)、舞鶴線
 2両のR編成が在籍。クモハ114は後付運転台で、切妻構造の独特な顔つきである。113系5300と共通運用。223系5500の導入により一部は下関総合車両所に移籍している。
 かつては他に3両と4両が在籍していて、福知山色をまとって113系800と共通運用を組んでいたが、3両は岡山電車区へ転属、4両は113系800の撤退と同時に下関総合車両所へ転属された。
 
岡山電車区
 山陽本線(姫路〜岩国)、赤穂線、宇野線・瀬戸大橋線、伯備線、山陰本線(米子地区)
 2両のG編成、3両のD編成、4両のA編成、K編成からなる。G編成は元D編成で、モハ114に運転台を後付けしたものだが、103系に似た非貫通構造となっている。D編成は古くからのオリジナル顔の編成と、A編成から編入によりモハ115に後付けで運転台設置したものが存在し、そちらは切妻タイプの独特な顔つきとなっている。A編成はオール3扉の4両、K編成はモハユニットが2扉の115系3500(元117系モハユニット)を組み込んだ4両となっている。
 
広島運転所
 山陽本線(三石〜下関)、可部線、呉線、赤穂線、他
 3扉・4両のL編成が在籍している。主に2000番台が使用され、全てリニューアル済みである。広島地区の快速運用が中心である。
 
下関総合車両所
 山陽本線(三石〜下関))、可部線、呉線、赤穂線、他
 3扉(一部、両端クハが2扉の3000番台の混結含む)・4両のC編成、G編成、H編成、2扉の3000番台からなるN編成、2両のT編成が在籍している。
 4両編成は広島運転所のL編成とほぼ共通運用の形で使用されている。T編成は2両ながらワンマン運転は行われていない。岩国〜下関間で運行。かつては初期車ベースにバケットシートに交換された550番台が使用されたが、老朽化により、福知山電車区から転属された旧 R編成が新たなT編成として置き換えられている。
 
過去の配置
 
網干総合車両所
 JR神戸京都琵琶湖線快速運用(113系と共通運用)
 117系(宮原総合運転所所属)と入れ替える形で、岡山電車区から転属された。3両の岡山D編成にモハユニットを組み込み、7両で使用されていた。舞鶴線電化関連でクモハ-モハが2連に改造の上で福知山運転所に移動、クハは廃車or転属により、残ったモハユニットはクハ111に挟まれる形で以降も使用されていたが、223系大量投入による113系撤退により運命を共にして消滅。下関総合車両所に転属された模様。
写真集
写真
内 容
撮影場所
撮影年月
 岡山電車区 G05編成 赤穂線経由新見行き。こちらは姫路側のオリジナル
相生
H16/02/11
 岡山電車区 G05編成。写真001の反対側(岡山側)、切妻スタイルの後付運転
台はまるで103系
相生
H16/02/11
 岡山電車区 D07編成。30Nリニューアルされた3連。
相生
H16/02/11
 福知山運転所 R?編成 園部行き。こちらは京都側のオリジナル顔
福知山
H16/02/28
 福知山運転所 R?編成 園部行き。写真004の反対側(福知山側)、切妻スタイ
ルの後付運転台ながら無理矢理オリジナル顔に似せている。
福知山
H16/02/28
 福知山運転所 R?編成 福知山行き。北近畿タンゴ鉄道の普通運用で活躍だ
が、厚中問屋駅を通過していた。
厚中問屋
H16/02/28
 岡山電車区 D06編成 相生行き。40Nリニューアルされた3連。
播州赤穂
H16/04/10
 下関車輌管理室 C-32編成 播州赤穂行き。赤穂線の播州赤穂まで乗り入れ
る。
高島
H16/04/10
 下関車輌管理室 C-1?編成 糸崎行き。30Nリニューアル。塗装は「広島リニ
ューアル色」と呼ばれる、通常のリニューアル色のベージュが白になったタイ
岡山
H16/04/10
 岡山電車区 D25編成 岡山行き。湘南色で残る3連。瀬戸大橋線各駅停車で
活躍
備前西市
H17/03/23
 岡山電車区 D27編成。こんぴら号
宇野
H17/03/23
 岡山電車区 D29編成 播州赤穂行き。4連のA09編成から改造編入され3連化
される。姫路側切妻スタイルの後付運転台は、何かやる気の無さを感じる。
中庄
H17/03/23
 岡山電車区 A13編成 播州赤穂行き。湘南色で残る4連。
庭瀬
H17/03/23
 福知山運転所 R?編成 宮津行き(切妻運転台側)。北近畿タンゴ鉄道経由
であるが、高架化されたJRホームから発車する。
福知山
H17/11/28
 下関総合車両所 N12編成。開業したばかりの北長瀬駅に停車中
北長瀬
H17/12/10
 岡山電車区 A?編成 三原行き。30Nリニューアルされた4連
倉敷
H19/04/16
 岡山電車区 D06編成 備中高梁行き。伯備線直通運用で使用される。
庭瀬
H19/04/16
 岡山電車区 D07編成 相生行き。相生で播州赤穂発の姫路行きor新快速 
米原行きに連絡する。
岡山
H19/04/16
 下関総合車両所 C24編成。30Nリニューアルで、そのうち下関側クハ115-654
は元クハ111 初期車からの編入であり、ボックスシートがそのままの簡易
ニューアル仕様。そして屋根上のクーラーユニットが当時の急行型に導入され
た分散型という変り種である。
岡山
H19/04/16
 岡山電車区 D24編成 三原行き。湘南色で残る3連。
岡山
H19/04/16
 
  
 
 
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